前回、もしかしたら真修の掘り下げが続くかもしれないなあ、なんて書いていたらまさかのそのとおりだった。
内容からすると、こういう予想は当たってほしくなかったなあ。
真修視点どころか、まさかの菜緒視点。17話以来で、17話は菜緒視点で描きつつも真修に影響を与えた回。でも今回は、単に菜緒が真修のことをより深く知った、それだけの回。
真修にとっての普通が、周囲にとっての普通ではないということがはっきり描かれていたこと以外、特に今後に影響するような描写はなかった。
強いて言うなら、真修にとって菜緒はone of themに過ぎないというのがより明確に描写されたくらいかなあ。男女で一緒にいても、それは男同士、女同士と特に変わらない「普通」だと言い切り(事実上菜緒が恋愛対象として眼中にないと宣言しているようなものだ)、手作りのプレゼントを菜緒に渡したかと思えば他の人にも気軽に配る。菜緒は、そんな真修もいいな、と眺めているだけ。
「ただ一緒にいるだけの関係」と呟いたのは聡子のことを指しているのだろうけれど、他人から干渉してほしくないということなのだろうな。少なくとも父親の干渉によって引き離された事自体は認識しているのだし、聡子のことは好きだとはっきり言っているし、「失恋した」とも表現しているから、昔のように本当に一緒にいるだけの関係を取り戻したいわけではないだろう。
全体的にはかつてのスピード感が失われてしまったし、これまでの内容からも十分読み取れる心理描写。
この作品、ヒューマンドラマと受け止めて読んできたけど、恋愛漫画に舵を切ったのだろうか。それとももともとそういう作品で、俺が勝手に思い違いをしていたのか。
少なくとも菜緒の言動で真修の何かが変わったという要素はなさそうだから、単に菜緒が空回りしているのをアクセントとして入れただけに見える。29話と30話、2つ合わせて一つの話にしてもいいくらい、これまでの展開から比べたら内容が薄く感じてしまった。今後話の展開が進んでいくと、この回に込められた伏線が明らかになっていったりするのだろうか。そうだといいけどなあ。
聡子が登場しないで、クリスマスからの展開がダラダラと続いているのが嫌な感じ。
これから急転直下に重い展開が待っているのか、という恐怖を感じる。2話に渡って聡子の描写がないと、この間聡子が何を考えているのか、気になるな。
真修父との対峙について考えているのだろうか。
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