【感想・考察】
ついに聡子が真修に、自分の本心を語る時が来た。
もしかしたら、聡子が本心を語るのは、真修が初めてなのかもしれない。少なくとも家族には語らないだろうし、椎川にも語ったことはないのだろう。
相変わらず展開に雑なところはあるけれど、聡子と真修の会話で成り立っているぶん、あまり目立たない。そして今回は、内容がいい。。。いい。。。
聡子が溜め込んで溜め込んで、それでも真修には「何でも話して」と、作り笑いをしながら真修の心配をする聡子。ところが真修に「いっしょに帰ろう」と声をかけられた途端、一気に目線が真修と同じ高さになる。今回は真修が大人に、聡子が中学生になる描写がちょこちょこ出る。これはお互いにとって相手がそう見えているのか、それともそういう心境で話をしているのか、どちらなんだろう。最初に聡子が中学生になるのは、恐らく聡子自身の感覚が中学生になったんだろうけれど、その後はどちらとも解釈できるからよくわからない。
しかし今回は、真修がイケメンっぷりを発揮しすぎて心が痛い。こんなん完璧すぎるやろ。
前回聡子が涙を流したとき、心臓の音を聞かせて癒やすのは真修の役目だと思っていたけど、今回は真修が聡子を泣かせてしまった。真修は聡子を泣かせすぎ。いやそれがいいんだけど。
今回は本当に、うまく語れない。ただひたすらに、いいなーという読後感。読み直しても変わらない。
聡子の心にあった最大の壁は壊れてしまったから、次回以降は困難を二人で乗り越えていく展開になるんだろう。まだ元樹の問題は解決していないのだから、今後は元樹を始めとする周囲の無理解や妨害に対し、二人がどう対峙していくかという話になると思うのだが、ここまで心が結びついていたらどんな困難が出てきても比較的安心して読めそう。うんうん、今は苦しいよね、でも必ず乗り越えられるから、と変に高い視点から読んでしまいそうだ。
高野先生が一番書きたかったというのは、このあたりの心の機微なのかな。
33話が収録されているヤンマガはこちら。
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