10点満点で、9点。
ファインマンさんの逸話集。最初の妻アーリーンとの出会いと別れ、父親の記憶、そしてスペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故調査委員会での活躍など。本書の過半数をアーリーンの話とチャレンジャーの話が占めているが、個人的には父親のエピソードが心に残った。
彼の父親は学者畑ではないが、「物事の本質を見る」という、ファインマンさんの最も重要な考え方に大きな影響を与えたことがよくわかる。百科事典で恐竜の大きさを知ったときに「うちの二階から頭を突っ込める大きさだが、大きすぎて窓からは入らないな」とか、見つけた鳥の名前はどうでもいいが、「なぜ羽根をつついているのか」を考えさせたり。難しいことを教えているわけではないが、こういうことを教えようとするのは、難しい。
自分の子供に、こういうことを教えてやれる親でありたいものだ。
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