10点満点で、6点。
時は冷戦のまっただ中。ふとしたことから、少年時代に見かけた素敵な切手を思い出したファインマンさん。その切手は、「タンヌ・トゥーバ」という国の物だった。そんな国なんて無いよ、という周囲を尻目に百科事典をひもといてみたら、なんと首都は "KYZYL" という地名。母音が一つも無いなんて! これはもう、行ってみるしかない!
当時のトゥーバは、ソビエト連邦所属。ただでさえ自由な出入りができないところに、ロスアラモスでマンハッタン計画に関わった物理学者が行きたいなんて!
その難易度に負けず、ファインマンさんはあの手この手でトゥーバ行きを試みる。外国ラジオ局に手紙を出してみたり、その道の学者に手紙を出してみたり、、、トゥーバ語からロシア語の辞書を入手して、ロシア語からさらに英語に翻訳してトゥーバ語で手紙を書いてみたり。その行動力、そして知性は、さすがにファインマンさん。
思い立ってから10年。その間チャレンジャーの爆発事故が起こり、チェルノブイリ原発事故が起こり、そしてファインマンさんは複数回のがん手術を受けている。最後の冒険は結局、実ることなくファインマンさんは生涯を閉じてしまったのだが、いつだって諦めないファインマンさんからは希望に満ちあふれたメッセージが届いてくる。
ロシア側の人物が入り乱れていて、読みにくいのは正直なところ。
もうちょっと読みやすければ、7~8点くらいの本。
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