2016年6月16日木曜日

017 / 430 「みんなの学校」が教えてくれたこと

10点満点で、7点。

あらゆる児童を受け入れて、9年間不登校ゼロの奇跡の学校、大阪市立大空小学校初代校長の話。いや恥ずかしながら、こんな学校があるなんて全く知らなかった。
知的あるいは情緒的障害を持つ子、あるいは明確な記載はなかったが恐らく肉体的障害を持つ子もいるのだろう。そういう子どもたちが、普通の子と一緒に授業を受け、共に考えともに学ぶ学校。特別支援学校の完成形なのかと思っていたら、普通の小学校(地域の子供が学ぶ、学区制の小学校)なのだから驚いた。

学校のルールはたったひとつ、「自分がされて嫌なことは人にしない、言わない」だけ。このルールが守れなかった子は、「やり直しの部屋」と呼ばれる校長室に行くことになる。といっても説教されるわけではなく、何をしたのか、何故してしまったのかを自分の口で語り、自分で何が悪かったのか反省すれば終わりのようだ。

授業中に飛び出してしまう子、走りだす子も当然いる。大声で叫ぶ子もいる。さぞかし学業に影響が出るだろうと思うのだがさにあらず。学力は全国平均よりも上らしい。そういう環境でも集中して勉強できる力が付いているからなのだろう。

しかしこれは教職員の負担はかなりのものだろう。地域住民の支援、「みんなで作る学校」という意識が、学校だけでなく地域に根付いているからこそできるのだろう。

こういう学校がもっと増えて欲しい。しかしこれだと、中学校に行ってから戸惑う子、困る子もいるだろうから、そこのケアは必要かな。
我が子もいわゆる問題児。「本人を変えるのは大変。でも周囲が変われば本人が変わる」という声は耳が痛い。


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