2009年6月8日月曜日

125 / 169 落語家はなぜ噺を忘れないのか

10点満点で、6点。

普通に読んで、1時間半程度。

分類に困る本だが、少なくともタイトルの通り、ダイレクトな内容ではなかった。むしろ、「噺家はいかにして噺を作り込んでいくのか」というタイトルの方がよい。

師匠から噺を教わり、それを自家薬籠の物にするために何を考え、どうやって稽古するのか、そういったことが書かれている。冒頭はタイトル通り、「なぜ噺を忘れないのか」という章立てになってはいるが、直接的なことはほとんど書いていない。

噺家の稽古がどういうものか、興味ある向きにはいいだろう。少なくとも記憶術とかそういったことは期待して読まないように。



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124 / 168 マイクロソフトでは出会えなかった天職

10点満点で、9点。

活性化(熟読した)・・・2時間くらい

どういうきっかけで手に取ったのか思い出せないが、いい本だった。「ムハマド・ユヌス自伝」と同じくらい感動した。

マイクロソフトでそれなりの役職を得ていた著者が、長期休暇を取ってリフレッシュのためトレッキングに訪れたネパールで、学校の図書館に本がないこと、そして貴重な本が傷まないように、鍵をかけて保管してある現実を見て、唖然とする。そして、校長のひと言が、著者の人生を変えてしまう。

「あなたはきっと、本を持って帰ってきてくださると信じています」

恐らく、校長は他の人にも同じ台詞を言ったのだろう。しかし著者は、本の重要性を知り、本に出会える幸せを知っているがために、本を手に取ることができない悲しみを誰よりも理解して、そしてこの思いに応えるために、行動を起こした。

「今後数年は無収入でもやっていける」だけの貯蓄を得られたマイクロソフトを辞め、恋人とも別れ、それでも無給のボランティアとして活動する著者。その思いに呼応する人のなんと多いことか。日本と違い、高収入といえば本当に数年働くだけで一生分の金を得ることができる社会に生きる人たちとはいえ、寄付という行動にこれだけの人が呼応するというのは、やはり素晴らしい。「成功した人は寄付や慈善事業で社会に還元する」という文化が根付いているからこそだろう。日本ではどうだろうか・・・

本を手に取る子供たちの、なんと目の輝いていることだろう。本を手に取ることができるということがどれだけ幸せなのか、考えさせられた。そして、俺も何か行動しよう、と。

今現在、寄付といえば子供が生まれてから毎月1000円ほどあしなが育英会に拠出している以外、何もしていない。決して高収入ではないが、(小遣いの多寡はともかく)生活に困るほどの収入でもない。俺ももっと、社会に貢献しなければ。



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2009年6月4日木曜日

123 / 167 背番号三桁

10点満点で、8点。

活性化(普通に読んだ)・・・1時間程度

2003年のタイガース優勝を、影で支えた男たちの物語。ブルペン捕手、打撃投手、スコアラー・・・決して日が当たることのない、しかし彼らがいなくてはチームが成り立たない、そんな男たちの活躍を描いている。

多くの人物は、自身がプロを目指し、あるいはプロとして日の目を見ることなく、裏方の道に進んでいった。人によって考え方は違うのだろうが、根底には「野球が好き、野球で生きていきたい」という熱い思いが流れているのだろう。だからこそ、年収が10倍も100倍も違う選手を相手に、腐ることなく誇りを持って仕事ができるのだろう。

野球中継の裏側を描き出したテレビ局員の話、そして川藤とほぼ専任の打撃投手の対談は特に面白かった。川藤については、「実績もないくせにエラそうに喋ってる恥ずかしいタイガースOB」というイメージしかなかったが、選手としてはともかく、裏方に対する心配りを見る限り、悪い人物ではないのだと見直した。まぁ、性格が悪ければ、あの成績で「浪花の春団治」なんて人気者にはなれないだろうが。

川藤が練習をさぼると一喝したというグラウンド整備員の話がいい。そして、その一言に自らを振り返った、川藤の素直さもまたよかった。



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2009年6月3日水曜日

122 / 166 戦力外通告

10点満点で、6点。

普通に読んで、1時間半程度。

サブタイトル通り、『プロ野球を「クビ」になった男たち』の物語。短いながらも現役として輝いた時期を持つ者もいれば、一度も花開くことなくひっそりと去っていく者もいる。そんな男たちの物語。

期待しながら読んだのだが、意外に面白くなかった。やはり、よく知らない選手には、なかなか感情移入することができないからか。まぁ、人生それぞれなんだな、という程度の感想しか持ち得なかった。

その中でひときわ異彩を放つ面白さだったのが、最終章の野村克則(カツノリ)について。練習の虫で人柄もよく、若手からは慕われているらしいということは知っていたが、「所詮親の七光り、プロでやっていくだけの実力は持ってないだろう」と思っていた。

プロとして残した実績からするとその通りなのだが、本人がいかに努力していたのか、そして実父(それも名選手にして名監督)の下で野球をすることがいかに辛いことだったのか、今更ながら知った。カツノリというと「城島が座ったまま投げるよりも牽制が遅い」と言われるほどの弱肩、というイメージが強かったが、それは怪我に依るもの。そして、そこにメスを入れることができなかった環境。実際はどうだったのか、今となっては知るよしもないが、これが注目されない選手だったら、もしかしたら現役として花開いていたのかもしれない。

カツノリの人柄といえば、こんな話を思い出した。2000年頃だったか、紅白戦で田中秀太(秀太)が滑り込んだとき、危険なスライディングをしたのに烈火のごとく怒ったと。「相手に怪我をさせるようなプレーをするな!」と。これに対して秀太は、「プロなんだからどんなことをしても生きようと滑り込むのは当たり前」という返答をしたと記憶している。当時は秀太の言い分の方に分があると思っていたが、怪我に悩まされたカツノリの言葉だと考えると、今更ながらカツノリの正しさがわかってきた。ちなみに秀太はその後、確か2003年の日本シリーズでホークスの川崎に膝蹴りかまして「蹴太」というあだ名をつけられていたような。



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2009年6月2日火曜日

121 / 165 さよなら紛争

10点満点で、8点。

活性化(普通に読んだ)・・・1時間程度

「武装解除」とほぼ同じ構成、内容。ダイジェスト版と言っていいかもしれない。書き下ろしのようだが、「武装解除」をよりわかりやすく、かみ砕いて書き直しただけ、という印象。

その分ストレスなく頭に入ってくる。読む順番が逆であれば、「武装解除」もより読みやすかっただろう。

とはいえ、内容はほとんど同じなので、ある程度予備知識がある人なら「武装解除」を読めば本書を読む必要はないし、逆に深く知ろうとは思っていない人なら本書だけ読めばいい。



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120 / 164 決定版 真向法

採点するような本ではない。

普段あまりに体が硬いので、何とか柔軟にしたいと思っていたら、こんなのを発見。
ネットにも十分といえる量の情報が載っているが、オフィシャルな解説書を読んでちゃんとやってみようと思い、図書館で借りてみた。

半分くらいが理論とその効用について割かれていて、真剣にやる人のためにはいいのだろうが、お気楽柔軟体操と考えていた俺にはちょっと無用の箇所。なのでそこは飛ばし読み。

体操について、注意点をチェックし、また初心者向けのアドバイスを確認してみる。

さあ、後は実践あるのみ。ネットで発見してから2週間程度やってはいるのだが、まださほど効果は感じない。数年のスパンで取り組む物のようなので、気長にやろう。どんなにのんびりやっても1日10分くらいだし。



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2009年6月1日月曜日

119 / 163 武装解除

咀嚼し切れていないので採点できないが、7点以上はありそうだ。

活性化(スキタリング~普通に読んだ)・・・1時間半程度

NGO、国連などの組織で、東ティモール、シエラレオネ、アフガニスタンと渡り歩いて武装解除という仕事をしてきた著者の回想。ルポルタージュといった方が近いかもしれないが、どちらに分類するか難しい内容。

実際の武装解除プロセスはどういったものか、どんな困難に直面しているのか・・・といった点に興味を持ちながら読んだのだが、俺には各国の情勢をきちんと把握できていないので、残念ながらよくわからなかった。ただ、随所に「大局的な視野なく、具体的な目的もなく、現実を直視することもなくただカネを垂れ流してきた日本の責任」を厳しく糾弾する箇所があり、興味深く読んだ。

「アメリカがテロ対策を簡単に終わらせる方法がある。それは、ビン・ラディンをアメリカの副大統領にすること。だって、我が国ではアメリカ主導で実際にそれをやったじゃないか」というシエラレオネ人夫婦のコメントなど、日本の報道では見たことのない話も多くあり、紛争と平和維持の責任、当事者と第三者の価値観など、深い話も多い。惜しむらくはいささか散漫に書かれていて、集中して読みにくいと感じるところか。読者に知識があればまた違うのかもしれない。

最終章「介入の正義」は、著者の主張がはっきりしていて読みやすかった。一概にこの主張をよしと受け入れることはできないが、傾聴する価値はあると思う。



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