咀嚼し切れていないので採点できないが、7点以上はありそうだ。
活性化(スキタリング~普通に読んだ)・・・1時間半程度
NGO、国連などの組織で、東ティモール、シエラレオネ、アフガニスタンと渡り歩いて武装解除という仕事をしてきた著者の回想。ルポルタージュといった方が近いかもしれないが、どちらに分類するか難しい内容。
実際の武装解除プロセスはどういったものか、どんな困難に直面しているのか・・・といった点に興味を持ちながら読んだのだが、俺には各国の情勢をきちんと把握できていないので、残念ながらよくわからなかった。ただ、随所に「大局的な視野なく、具体的な目的もなく、現実を直視することもなくただカネを垂れ流してきた日本の責任」を厳しく糾弾する箇所があり、興味深く読んだ。
「アメリカがテロ対策を簡単に終わらせる方法がある。それは、ビン・ラディンをアメリカの副大統領にすること。だって、我が国ではアメリカ主導で実際にそれをやったじゃないか」というシエラレオネ人夫婦のコメントなど、日本の報道では見たことのない話も多くあり、紛争と平和維持の責任、当事者と第三者の価値観など、深い話も多い。惜しむらくはいささか散漫に書かれていて、集中して読みにくいと感じるところか。読者に知識があればまた違うのかもしれない。
最終章「介入の正義」は、著者の主張がはっきりしていて読みやすかった。一概にこの主張をよしと受け入れることはできないが、傾聴する価値はあると思う。
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