10点満点で、8点。
活性化(普通に読んだ)・・・1時間程度
2003年のタイガース優勝を、影で支えた男たちの物語。ブルペン捕手、打撃投手、スコアラー・・・決して日が当たることのない、しかし彼らがいなくてはチームが成り立たない、そんな男たちの活躍を描いている。
多くの人物は、自身がプロを目指し、あるいはプロとして日の目を見ることなく、裏方の道に進んでいった。人によって考え方は違うのだろうが、根底には「野球が好き、野球で生きていきたい」という熱い思いが流れているのだろう。だからこそ、年収が10倍も100倍も違う選手を相手に、腐ることなく誇りを持って仕事ができるのだろう。
野球中継の裏側を描き出したテレビ局員の話、そして川藤とほぼ専任の打撃投手の対談は特に面白かった。川藤については、「実績もないくせにエラそうに喋ってる恥ずかしいタイガースOB」というイメージしかなかったが、選手としてはともかく、裏方に対する心配りを見る限り、悪い人物ではないのだと見直した。まぁ、性格が悪ければ、あの成績で「浪花の春団治」なんて人気者にはなれないだろうが。
川藤が練習をさぼると一喝したというグラウンド整備員の話がいい。そして、その一言に自らを振り返った、川藤の素直さもまたよかった。
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