2010年9月13日月曜日

073 / 353 あなたが輝くとき

10点満点で、6点。
読書時間(普通に読んだ)・・・1時間強

大好きなピアニスト、西村由紀江さんのエッセー集。どれくらい好きかというと、George Winston の次に好き。つまり、二番目に好きな音楽家。

売れっ子ピアニストとしての視点、苦労などがよくわかる。コンサート会場に向かうタクシーに乗っても、「会場はまだ開いてないよ」と言われてしまったり、貴重な隙間時間にいろんな人から挨拶されて、トイレに行くチャンスを逃したり。読みやすい文体で、読みやすい文章が書かれている。この人は、文筆家を目指しても、そこそこ面白い物が書けるんじゃないかな。ゴーストライターが書いたのでなければ。

俺が一番好きな曲、「心が満ちるとき」のタイトルを与えられたのは、病院コンサート。自分では動くこともできない患者との交流。なるほど、こういう感情を表しているのか、と。
(でもたぶん違う。先に作品ができたのだから)

テレビ番組で収録がうまくいかず、何度も演奏を繰り返したとき。ゲストに謝りに行ったら、「もう一回演奏が聴けるの? うれしいわ」と言われた話がある。こういうことをさらりと言える人、言わせる人に、憧れる。



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