2010年10月18日月曜日

079 / 359 クロスゲーム 風雲プロレス=格闘技読本

10点満点で、5点。
読書時間(普通に読んだ)・・・3時間程度

最近フォトリーディングしてないから、普通に読んでばかり。

さて本書は1999年に出版されたインタビュー集。時系列をきちんと追っていないから間違えてるかも知れないが、高田がヒクソンに2連敗を喫し、橋本が小川にシュートを仕掛けられてボコボコにされたあと。新日本の社長が藤波に、全日本の社長が三沢に替わった直後。本書に登場する人物のうち、川田を除く全日本所属選手はノアに移り、橋本はZERO-ONEを旗揚げ。安田は猪木預かり。武藤が全日本の社長になり、健介は退社。そして橋本は病気で、三沢は試合中の事故でこの世を去っている。インタビューはされていないが、鶴田も鬼籍に。

まだ長州がマグマになる前で、「選手として一世を風靡し、プロモーターとして辣腕をふるっている、長州さんは凄い」なんて言われてるのに苦笑。健介もまさか、新日を退社してマグマメイツになり、貯金を崩して生活する身分になるとは思ってもいなかったのだろう。

インタビューで気になったのは、全日本の選手たちは、外の世界にほとんど関心を持っていないこと。高田がヒクソンに連敗しても「見てもない」といい、橋本がシュートで潰されても、三沢以外は反応していない。確かに当時の全日本、そしてその後のノアは、他の団体が束になってもかなわないくらいの激しいプロレスをしていた。しかしそれにしても、「プロレス≒弱い」「プロレス=八百長」という声が強くなっていたこの時期に、危機感が少なすぎるなぁ・・・と感じてしまった。これは、俺が前田信者だからなのだろうか。

本書を読んで一番笑ったのは、天龍と高田の対談。天龍が高田に、ヒクソンと三回目はやらないの?と聞いたところ、「ギャラが半端じゃないみたいだから」と。VALE TUDO JAPAN OPEN でワンデイトーナメントにだって出てたヒクソンを、手の届かないギャラにしてしまったのはオマエじゃないか。
もしも本書を、出版当時手に取っていたなら怒り狂っていただろう。しかし今は、高田を生暖かい目で見ているので、「こんな奴に出番を取られた前田は可哀想だったなぁ・・・」と思うだけ。



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