読書時間・・・3週間程度
日本では軽視されがちで、きちんとした大学での講座もない「安全保障」について、教科書たらんと書かれた本。
難解。教科書と言うには、軍事的・政治的・外交的な基礎知識がないと、読むのが辛い。また、著者の一人田村重信氏が自民党本部に所属する人であるせいだろう、国内法の整備については「野党の反対により云々」等の主観的な記述が目立つ。
本格的に安全保障について勉強するつもりならば、読むべき本だろう。しかし、俺みたいな素人が読むには、ややハードルが高かった。
付録的に収録されている、第5章の「孫子」と「戦争論」の比較については、わかりやすく面白かった。ここだけ著者が違うのではないかと思うくらい。「戦わないことが最善」とする孫子と、「軍事は政治の一手段、戦争は必ず起こる」という戦争論のスタンスの違い。異なるようで本質的に同じ箇所。その他縷々、いずれも読んだことのない俺には、読むための動機付けにはかなりよかった。
クラウゼヴィッツの「戦争論」は難解で有名、読むためのガイドブックまで出てるから、今までどうしても手が出せなかった。ガイドブックで予備知識を付けて、読んでみようかな。
孫子は、魏武注孫子が書棚にあるのだが、なんだかんだで読んでいない。こちらも読んでみよう。
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