ビジネス書を多数出版している松尾氏と、元陸自冬季戦技教育隊戦闘戦技教育室室長の久保氏の共著。冬季戦技教育隊、略称冬戦教はレンジャー訓練終了者のみ受けられる更に上級の訓練。レンジャーよりもまだ上があるのね。いやまあ、あっても不思議はないけれど。
自衛隊の戦闘訓練において、その根底にある思想をビジネスに応用展開するとこういうことだ、というスタンスで書かれている。
・誤解のない情報伝達は奇跡と思え
・誤解されて当然、理解されたら偶然
・未達成箇所を分析して解決策を同時に持ってくるものは、評価を上げることすらあると知らしめる
・メモをうまく取るには、後々自分が人に伝えることを前提にする
・考えをまとめてからではなく、「報連相」をするために考えをまとめる
・本当に人を動かすには、理由も伝える
・質問がなければ、こちらから質問する
・必成目標と望成目標を分ける
・やらないタスクを明確にして、前処理をする
・部下には「考えること」を学ばせなければならない
・人を育てることが最大のコストカット
・「落ちこぼれ」はリーダーが作り出した「落ちこぼし」
・常識は一致しない、だから基準を明確にする
・感情をコントロールして「強い自分」を演出する
・無能な指揮官は、部下を休ませることが出来ない
・立場をわきまえるとは、権限を目一杯使うこと
・「なぜ」を5回繰り返す
・アイデアの不足は足でしか補えない
他の本でも書いてある、基本的なことばかりではあるけれど、それだけに重要かつ出来てない人が多いということだろう。俺も含めて。
見出しと記述内容が噛み合っていない箇所がいくつか気になったけれど、内容そのものはわかりやすい。自衛隊における具体例が書かれていて興味深いが、カエルを食べるだとか、なかなか他の本では見かけない描写もあったり。
それほど厚くない本なのに、ところどころ読み込んだので、思いの外読むのに時間がかかった。
読みやすい本だけれど、じっくり時間をかけて読むべきなのかもしれない。
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