2009年12月23日水曜日

232 / 276 翔ぶが如く 四

西郷と歩調を合わせるように新政府を去った、江藤新平が佐賀の乱を起こす。
本巻は佐賀の乱がメインかと思っていたら、わずかなページでさらりと流されていた。少し驚き。
とはいえ、佐賀の乱はわずか数日で鎮圧されたこともあり、確かにボリュームとしては小さいのか。

本巻でも、西郷とその周辺の人物たちが何を考え、どう動いたのか丁寧に描かれている。後半は征台論だが、恥ずかしながらそんなのが存在し、実際に軍事行動を起こしていたことなど知らなかった。

しかし、西郷は英雄として描かれているのかと思っていたら、結構違うな。むしろ、時代に取り残されながら、その圧倒的な影響力で隠遁することを許されない、日本にとってマイナスのエネルギーをため込んだ男、という感じがする。

だんだん面白くなってきた。



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