10点満点で、7点。
読書時間(普通に読んだ)・・・1時間半程度
昭和を駆け抜けたアスリートたちの伝記。取り上げられている人物は、嘉納治五郎、双葉山、沢村栄治、古橋広之進、白井義男、円谷幸吉、青木功、植村直己、三浦友和、長嶋茂雄、人見絹枝、前畑秀子、樋口久子、伊藤みどり、伊達公子。まんべんなく、様々なジャンルの人物が取り上げられている。
嘉納治五郎が取り上げられているのに、木村政彦、植芝盛平、大山倍達が登場しないのは少々気に入らないが、彼らは「アスリート」ではなく「武道家」という位置づけなのだろうか。
各エピソードには、時代背景なども丁寧に描写してあり、その時々の登場人物の立場がよくわかる。沢村栄治が何のために「手榴弾投げに野球が役立った」と語ったのか、前畑秀子が「帰りの船から飛び込むかも知れない」と心配されたのか。文字通り命がけで戦ったアスリートの姿がある。
戦争と復興を駆け抜けた選手たちに国民がかけた期待、そして見事に応えた選手や、応えられなかった選手の悲哀がここにある。
0 件のコメント:
コメントを投稿