2009年10月11日日曜日

196 / 240 危機管理宰相論

10点満点で、7点。

活性化(スキタリング)・・・1時間半程度

元内閣安全保障室長の佐々淳行氏が、危機管理におけるトップの役割について述べた本。「宰相論」と銘打ってはいるが、むしろ村山亡国内閣について激しく糾弾している本、と言ってよい。

1995年12月の出版なので、阪神大震災と地下鉄サリン事件に関する言及が多いが、対北朝鮮関係についても、読んでいて頭の痛くなる話が山盛り。自民党単独政権の害はそこら中で言われているが、野合政権になってからのダメージは、比べものにならない深刻なものであることがよくわかる。

日本を敵視して恫喝し続ける相手に、無批判で10億ドルもの経済援助を約束する村山政権。震災において自衛隊を動かそうとしなかった村山政権。法的根拠を与えずに、サリン事件では自衛隊を死地に追いやった村山政権。日本が現在でも存続するのは、ひょっとしたら希有の幸運によるものではないか、という気すらしてくる。

阪神大震災の時、政治は何をすべきだったか、何をしなかったのか、怒りを込めて著者が力説している。「阪神大震災 自衛隊かく戦えり」を併せて読むと、手足を縛られた自衛隊がどう活動したのかよくわかり、悲しくなる。本書で指摘された問題点が、その後改善されたかどうかは、寡聞にして知らないのだが・・・まだそのままではなかろうか。

さて、現在はどうなっているか。
震災直後の神戸に、食料も物資も持たずに印刷機を持ち込んで自衛隊批判のビラをまき続けた辻本清美が国土交通副大臣(選挙前は防衛大臣を希望していたというからなにをか言わんや)、自衛隊の出動が遅かったと見当外れのクレームを付けた阿部知子は党重鎮。こんな連中と一緒に動く連立与党は、果たして日本人を本当に守れるのか・・・在日朝鮮人、在日中国人などは守りそうだが。

2012年3月18日訂正;
上記の辻元清美に関する記載はデマであった模様。
不明を恥じるとともに、自身がデマの拡散に協力してしまった事実を忘れないように、あえて残す。



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