2009年4月1日水曜日

075 / 119 「諜報的生活」の技術

10点満点で、8点。

この本はフォトリーディングせずに普通に読んだ。特に深い理由があるわけでもないが、どうせ全文読みするだろうと思ったから。
最近あまりフォトリーディングのスキルを使わずに読んでる気がするので、それなら普通に読んでも同じだな、と。読書時間は1時間半弱、結局フォトリーディングを習得する前よりは早いが、フォトリーディングしていても同程度かかった気がする。

前著「野蛮人のテーブルマナー」の続編。途中で掲載誌が休刊してしまったので、後半は対談で埋められている。しかしこの対談が面白い!

鈴木宗男が登場するのはもはや当然として、元日本共産党幹部の筆坂秀世、アントニオ猪木、夏目ナナ・・・いったいどうやってこういう人脈を作るのか不思議で仕方ないが、この本と前著に記述のあるインテリジェンスのテクニックを駆使しているのだろう。

著者自らが現在法廷闘争中だし、対談相手にも同じく闘争中だったり、あるいは現在収監中の人物もいたりして、他の本と同じく日本の検察及び裁判所に対する不信感がありありと出ている。内容は具体的で、検察が起訴しなければ被害者がいくら叫んでも刑事裁判を開くことができず、また起訴されれば有罪確率は99%を越えるという現状では、裁判所は全く機能していないという主張は説得力がある。実際、高知白バイ事件など、検察の力による冤罪(と、それに対抗する手段のなさ)など、検察の恐ろしさを思い知らせる事件は多く、国家権力とは恐ろしいものだという印象を強くする。

とはいえ深刻な内容ながら軽妙なタッチで書いてあり、読みやすいし面白い。今後著者買いすることになりそうだ。



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