10点満点で、7点。
読書時間・・・4時間以上
これだけ時間かけてたら、もはや速読でも速習でもなく、熟読だよなぁ・・・
しかし、自伝というか小説というか、基本的には全文読まないとわからない本だったので、読破に時間がかかった。面白いところは速度を落として読んだりしたし。
「ビジョナリーカンパニー」で紹介していた本。オイルショック世代としては実感として知らないのだが、かつて "MADE IN JAPAN" が「安かろう悪かろう」の代名詞だった時代、その評価を覆したいという理想を持ってソニーがどういう道を歩んできたか、「私の履歴書ではない」と冒頭に書きながらも、ほぼ自伝調のスタイルで書かれた本。最初に英語版で出版され、共同著者の一人が「和訳」した、ちょっと変わった出版経路をたどっている。
個人的には、自身の学生時代や軍時代を振り返った、本当に自伝要素の強い部分は面白くなかった。新製品の開発、新技術の開発、アメリカ進出などの部分は面白く読めたし、日米の「労働に対する意識の違い」や「経営に対する意識の違い」、「弁護士の悪影響」などを語ったところは特に面白かった。
1986年の出版ながら、バブル経済に警鐘を鳴らし、インターネット技術について先見の明を見せるなど、「さすがソニーの経営者」と唸らせるところは多数。これだけの視野を持っているなら、ソニーが成長し、「ビジョナリーカンパニー」の一員になるのも、ある意味当然かもしれない。
面白い本だが、読破には体力が必要。統一されたテーマで書かれているわけでもないので、興味のないところは読み飛ばすくらいのつもりで読むのがいいかもしれない。しかし、目次や見出しが充実していないので、それは難しいところなのだが。
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