2009年11月23日月曜日

219 / 263 ある勇気の記録

10点満点で、8点。

読書時間(普通に読んだ)・・・2時間程度

「仁義なき戦い」のモデルともなった、広島での暴力団抗争を追い続けた新聞と、立ち上がった市民たちの記録。
モデルというか、本書への反発から獄中手記が書かれ、それを元に「仁義なき戦い」が書かれたらしい。

なぜ「ある勇気」といった曖昧表現なのだろうかと思っていたが、おそらくは名もなき人たちの勇気を指しているのだろう。暴力追放キャンペーンを張った、記者たちが暴力に屈せず戦ったことかと思っていたのだが、違うようだ。記者たちはもちろん危険を冒して戦っていたのだが、それに勇気づけられて立ち上がった市民たちの方に、著者たちのウェートは置かれているようだ。

何人もの暴力団構成員が殺され、また一般市民が巻き添えを食って命を落とす中、「報復が怖い」と取材にすら応じない市民たち。著者たちの報道が少しずつ支持を集め、社会を動かしていく様子が活き活きと描かれている。

警察はともかく、市役所や税務署が、いかに暴力組織について弱いのかも赤裸々に暴露されている。新聞記事になると突然動き出すことも。とはいえ、ゼロよりはマシなんだろうな。

時代こそ古いが、「新聞」のあり方としては大いに参考になるのではないか。これなら確かに、「社会の公器」を名乗るにふさわしい。こういった新聞がもっと増えてもらいたいものだ。



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