2010年1月3日日曜日

001 / 281 翔ぶが如く 五

今年最初の読書。昨年末から読み続けていた。


征台事件の顛末が描かれている。

勝手に他国の領土に上がり込み、戦闘行動をしたあげく賠償を勝ち取る大久保。本文中にも何度か似たような表現で書かれているが、ヤクザの理屈と変わらない。理はなく、相手の話を聞かず、ゴネてユスって金を取る。明治維新ものや坂の上の雲などを読んで、初期の明治政府は日本人の良心に根ざしたいい政府だったと思っていたのだが、大きな間違いだったようだ。

俺自身が山口県、長州出身であるせいか(本当は防州だけど)、薩摩の偉人で西郷は嫌い。大久保の方が好きだったが、考え方が大きく変わってきた。大久保も嫌い。まぁ、本書に書いてあるのはその一面でしかないし、あくまで司馬遼太郎の解釈でしかないわけだが、印象が変わってしまったのは間違いない。

しかし、相変わらずこの頃の事情について無知なせいで、登場人物の重要性がさっぱりわからない。本書では、宮崎八郎に多くのページが割かれている。西南戦争の重要人物なのだろうか。



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