10点満点で、8点。
活性化(普通に読んだ)・・・2時間半程度
もはや著者買い。最近愛読している、佐藤優氏(つい先日最高裁で上告棄却、有罪確定)のインテリジェンスもの。
本書は「交渉術」と銘打ってはいるが、実際のところは著者が関与した、北方領土交渉の内情を語っている。赤裸々な暴露本というわけでもなく、著者は何を考えて動き、外務省は何を考え、政治家は何を考え、そして一部政治家や官僚、マスコミがいかにその努力をぶちこわしたか、が淡々と描かれている。
とはいえ、著者のスタンスからすると、本書の内容を鵜呑みにするのは「インテリジェンスとして失格」だろう。そう思いながらも、俺の乏しい知識では、本書からは明らかな矛盾や論理の間違いを見つけ出せなかった。
本書や著者のほかの本を読んでからずいぶん変わったが、俺だって宗男バッシングの時期は「あんなやつに政治家をやらせるなんて、北海道の連中はなんて民度が低いんだ」と思っていたからな。いかに限られた知識で物事を見るのが危険か、客観的なつもりでも見えていないことがどれだけあるのか、著書を読むたびに思い知らされる。
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