2009年7月23日木曜日

159 / 203 鉄の未来が見える本

俺には難易度が高かったので、採点不能。

活性化(普通に読んだような・・・)・・・1時間半程度

あらゆる産業の基盤となる基本材料、鉄について、その応用を主に語った本。オールカラーで図も多く、取っつきそうな印象を持たせる本だが、内容は高度。学生時代、材料化学が不可と可の間を行ったり来たりしていた俺には、理解できない箇所が多々あり、諦めてわかるところだけ重点的に読んだ。

細部については理解できていないため触れないが、本書を読んで得た一番の感想は、「やはり日本は技術立国なのだな」と言うこと。日本でしか作れない各種の合金、様々な機能を持った高性能鉄鋼材料について、著者たちの誇りもあるのだろう、「これこれの品質を持った鉄を作れるのは日本の数社だけです」といった箇所が多々ある。自動車メーカーなどが次々に生産拠点を海外へ移転しているが、それでも重要部分の材料は日本から調達していると言ったところを読むと、逆にこの技術が流出してしまったら日本は終わるのではないかと、不安すら感じてしまう。

産業の基盤を支える、それでいて世界最先端の技術を実現する、無名の技術者たちを、日本はもっと大切にしていい。マネーゲームで金を得るような連中は、社会に、そして国家に貢献しているわけではないのだ。



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