2016年5月11日水曜日

009 / 422 クビでも年収1億円

10点満点で、5点。

フォーカス・リーディングの演習用に買って、レッスンでは使わなかった本。受講後普通に読んで20-30分くらいだったか。職場で昼休みに読んだ。

タイトルがちょっと煽動的。「クビでも」ではなく、実質的には「年収1億円だからクビ」に近い。まあ仕事をやめたあとそのレベルに達したようだが、少なくとも退職した時点では生活に困るどころか、正規職業以上の収入を得ていて、それがバレたから自主退職。職を失ったゼロからのスタートではない。
その上、著者は一部上場企業で社長表彰を獲得するほどの営業成績をあげていた人物。随所に「誰でもできる」ようなことが書いてあるが、著者のレベルを割り引いて読まないと、誰でもこの通りにできると考えるのは危険だろう。

とは言え紹介してあることは、ヤフオクで不要品の売却から初めてコツコツと積み上げていく、実質的なリスクが殆ど無い手法。真似をするのは決して悪く無いだろう。俺はコレクター的趣味を持っていないので、お金になるものとか目利きができるジャンルのものって持っていないのだが、とりあえず大量の蔵書をヤフオクかamazonに出してみようかな、という気にはなった。

少し気になったのは、著者はやたらと大企業を目の敵にしていること。
確かにいわゆる大企業病はそこかしこにあるが、中小ではできない技術開発、生産規模によるコストダウンなど、大企業ならではのメリットが存在するジャンルはいくらでもある。製造業に多いだろうね。得てしてこの手の本に多いのだが、これらのメリットに無視を決め込む、あるいは知りもしないで「これからは個人の時代、中小企業の時代」と声高に語る連中、自分が原稿を書いているパソコンがスケールメリットの恩恵を享受してることに気づいてるのだろうか。


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