10点満点で、6点。
Q&Aの形で、日本を取り巻く国際情勢、日米同盟の実情、自衛隊の防衛力、集団的自衛権の実際などについて著者の主張が述べられている。基本的には著者の主張は他の本と同一なので、特別に新しいことは書いていない。ただ、テーマが集団的自衛権なので、固有の軍事力ではなく在日米軍との連携や、有事における米軍の動きについて多めのページが割かれている。
著者の本に共通の主張として、「在日米軍は日本のためではなく、米軍の世界戦略のために存在している。その維持に対する日本の貢献は大きく、米軍は日本の価値を大いに認めている」というものがある。当然本にはそれを裏付けるデータ、関係者の発言などが紹介されているわけで素直に信じていたのだが、直近(2016年)の米大統領選挙はどうなるんだろう。共和党候補のトランプは、在日(に限らず、在外)米軍に対する受け入れ国の負担が少なすぎると主張して、全額負担でなければ撤退もありうるとか主張しているのではなかったかな。コイツの軍事・外交に関する主張は明らかな無知に支えられた極右よりの思想から来ているのが素人目にも分かるレベルなのだが、ほんとうに大統領になってしまったらどうなるんだろう。日本の首相と違って、アメリカの大統領は権限でかいしなあ。
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