2009年2月28日土曜日

046 / 090 野蛮人のテーブルマナー

10点満点で、8点。

準備など・・・10分程度。いつも同じくらいだから、今後は省略する。
活性化(高速リーディング)・・・1時間半程度。

あまり高速でもない気がするが。考えながら読んでいたので、結構じっくり読んだ箇所も多い。

「外務省のラスプーチン」と呼ばれ、鈴木宗男氏とともに吊し上げにあった、佐藤優氏の雑誌連載をまとめたもの。とはいえ、KINGなる雑誌は今まで一度も目撃したことがないので、どんな雑誌なのやらさっぱり知らないが。

ソビエト/ロシア駐在外交官として、インテリジェンスに関わった経験から、主にヒューミント(HUMINT / Human Intelligence / 人から情報を得ること)の手法などについて書かれたもの。サブタイトルには「ビジネスを勝ち抜く情報戦術」とあるが、ビジネスに応用できるのはそれなりの知識と素養を持った人に限られるだろう。俺からすれば、単純に読み物として面白い。

相手と信頼関係を築く方法、信用できる相手か否か確かめる方法など、なるほど応用できそうな項目は少なくない。しかし、そういう意識はあまり持たず、読み物として読んだ方がいいような気がする。

続編も出ているようで、最近本の購入を抑えようとしているのだが、読みたくなった。



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2009年2月27日金曜日

045 / 089 潜入工作員

10点満点で、8点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・3時間程度。

最近、せっかくフォトリーディングしても、普通に読むことが多い気がする。
読書時間も、最初はずいぶん短くなった気がするけど、元に戻ってきたような。もっとフォトリーディング向けの本を多くして、習慣づけないとまずいかもしれないな。

本書はカナダ出身、ビバリーヒルズの裕福な家庭に育った(とはいえ家族関係には恵まれているとは言い難いようだが)著者が、わざわざ志願してイスラエルの、それも特殊部隊に所属して訓練、実戦を経験した実話。この手の本では普通のことだが、訓練に多くのページが割かれている。この本では実に半分。

しかし、その訓練は他の軍隊経験者が書いた本とは大きく違う。だいたい空挺部隊とか特殊部隊とか、いわゆる精鋭に属する組織での訓練を書いた本では、体力の限界まで搾り取る過酷な訓練と、その間に浴びせられる容赦ない罵詈雑言が主に取り上げられる。しかしイスラエル特殊部隊では、もっと強烈。

それは同じ訓練をしている仲間を集団でたたきのめすことであり、一般人の中に紛れ込んだテロリストを射殺することであり、他では聞かない訓練。前者では一人で何人も相手する訓練ではあるが、一切の感情を入れずに相手を攻撃することができるようになる、多数側の訓練でもあるのだろう。そんな過酷な訓練でも、小隊長が紛れ込むと、訓練兵はたった一人にたたきのめされるというのがまた凄い。

後者は、とにかく周囲の安全と、犯人の確保を優先する警察や軍では出てこない発想。人混みの中では銃撃を避けるのが常道だが、イスラエル特殊部隊ではそんな状況下でも確実に撃てるよう特訓するらしい。恐ろしい。

著者の手の中で14歳の少女が死んでいく様、そして著者自身が15歳の少年兵を撃ち殺す様。装飾のない残酷な現実が描かれており、イスラエルがいかに過酷な状況で生き残っている国か、よく伝わってくる。そして、そんな世界で生きてきた男から見れば、アメリカのテロ対応とて「問題外の甘さ」と言うことも。

戦争を日常とするのは決していいこととは思えないが、それが避け得ぬ世界もあると言うこと、そしてそういう世界から見ればいかに日本が平和ぼけしている国なのか、そういうこともよく伝わってきた。

そして、これだけの訓練をして能力を身につけるにもかかわらず、訓練期間が1年4ヶ月、特殊部隊としての任務期間が8~10ヶ月、残りはクールダウン期間として3年間の兵役を終える、そういう効率がいいとは思えない体制を取らなければ精神を病んでしまう、過酷な世界であることも。



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2009年2月26日木曜日

044 / 088 戦争ボランティア

10点満点で、7点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・1時間半程度

現役傭兵である著者の、おそらく処女作。今まで読んだことがなかった。

本書はサブタイトルに「ボスニアの日本人兵」とあるとおり、ボスニアでの戦いについて書かれている。続編の「戦争志願」と同様、2段組で章ごとにテーマを決めて短い項目が書かれており、時系列はあまり重視していない書き方。だがそれだけに、おそらくその時筆が向いた方を躊躇なく書いたのだろう、話は活き活きと描かれている。

実際の戦争に携わった話だし、著者が敵を殺害した場面にも触れている。それも、同僚と「あいつは俺が殺った」「いや俺の弾だ」と戦果を奪い合った話、そしてその時殺害した兵士の写真も載っている。本文中に著者が何とも触れているとおり、金のためでも名誉のためでも正義のためでもなく、ただ戦争がしたいから安い給料で命を賭ける。そういう男たちの話だから、イデオロギーでダメな人もいるだろう。

しかし、戦場の生々しさは伝わってくる。個人的にはいい本だと思う。



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2009年2月25日水曜日

043 / 087 視覚マーケティングのススメ

後述の理由により、評価不能。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(スキタリング)・・・30分程度

確かSRR速読の寺田氏がメールマガジンで紹介していたような。
図書館で予約してから借りるまでに時間があったので、きっかけがなんだったか忘れてしまった。

なかなかいいことが書いてあったように思えるが、やはりタイトル通り、基本的にはマーケティングに携わる人向けに書いてある印象。フォトリーディングで主張する読み方の一つ、「読む価値がないと判断した本は読まない」に従うべきだった。いくらか興味深いことは書いてあったが、そもそも俺は読者層として想定されていないところにいるのだろう。ブルーカラーだし。

「本はすべて読まなくてもいい」と言うことを改めて実感した。
読むべき人が読めば、得るものはあるだろう。



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042 / 086 静岡県の雑学

10点満点で、8点。
この本は、フォトリーディングではなく普通に読んだ。トータル3時間ちょっとくらいか。
雑学本なので、空いた時間にちょっとずつ。

著者はネット上の雑学界では有名な、知泉の杉村氏。氏の膨大な雑学が、静岡県をキーとして、それとちょっとずつ関連する雑学も紹介する、という形で、タイトルをいい意味で裏切る本になっている。

知泉からは他にも本が出ているが、出版数が少なくなかなか手に入らないようだ。この本も、買うなら今のうちかも。



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2009年2月18日水曜日

041 / 085 私はフェルメール

10点満点で、5点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・3時間程度

この本も、文化放送のラジオ番組「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」で紹介された本。
20世紀最大の贋作事件と言われる、ハン・ファン・メーヘレンによるフェルメール作品の偽造事件について、メーヘレンの生涯を通じて追った本。

武田鉄矢の紹介がうまいのか、俺に美術的な基礎知識がないからか、ラジオではとても面白そうな本に思えたのに、読んでみるとそうでもなかった。

「自分を認めなかった美術界の鼻をあかす」ために、フェルメールの贋作に手をかけたメーヘレンが、いかに真贋判定を切り抜けるか、その発想とそのためのテストにかける情熱など、いざ贋作に取りかからんとする様は面白かった。しかし、その後金のために偽造を続けるところ、そして裁判にかけられるところなど、武田鉄矢の紹介は面白そうだったが、読後感はそれほどでもない。

作品とは別に面白かったのは、この事件そのものだろう。メーヘレンが偽造しているとわかったのだって、作品から調べられたわけではない。ナチにフェルメール作品を売却した売国奴、という扱いを避けるために自白し、そして自白してもなお偽造を認めない、「『エマオの食事』は間違いなくフェルメールの作品だ」と主張する専門家がいたこと、贋作であることを証明するために監視人の目の前で実際に絵を描いてみせるところなど、いかに「専門家」の眼力に頼ることが危険か、皮肉が効いて面白かった。

しかし、芸術に興味がなければ、わざわざ時間をかけて読む本ではなかったな。



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2009年2月15日日曜日

040 / 084 コリンローズの加速学習法

10点満点で、5点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(スキタリング)・・・50分

久しぶりにフォトリーディング向きの本。たまにはちゃんとやってみないと。

さて残念ながら、本書の価値は俺にはよくわからなかった。「加速学習法はこんなに凄いんですよ」という紹介は多々あったが、では具体的にどうするのか、という点はあまり記載がなかった気がする。俺が読み取れなかっただけだろうか。

イメージすること、リラックスすることなどはわかったが、それのどこが加速学習なのか。きちんと読めば把握できたのかもしれないが、俺にはわからない。

途中から、「これは俺が求めている本ではない」という意識が強くなってきたので、当初1時間半くらいかかりそうなペースで読んでいたのが、後半半分は15分くらいで読んでしまった。

フォトリーディングに慣れてきた頃もう一度読んでみようか。この本の価値を取りこぼしてしまった気がする。



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039 / 083 聖書と刀

10点満点で、9点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(高速リーディング)・・・1時間程度

再び太平洋戦争物に戻ってきた。今度は、捕虜になった日本兵と、通訳の友情物語。

満身創痍の中、自爆のため突撃してきたところ頸を撃たれて倒れた著者。戦死扱いにされるが蘇生し、収容所を脱走して破壊工作をするなど、もはや人間に出来ることとは思えない精神力を発揮して、「戦死」することを目的にしているとしか思えない行動をとり続ける。

その著者を支え続けたのが、生涯の親友となった通訳のクレンショー伍長。敬虔なクリスチャンの彼は、死に急ぐ著者を戒め、戦争が終わった後の復興をするためにも生きろ、と著者を説得し続ける。

著者は「グレンショー」と 'C' と 'G' の一文字を覚え違えたせいで、戦後20年あまりクレンショー氏と連絡を取れずに苦労するが、しかしその苦労がなければここまで感動的な話になったのだろうか。

フォトリーディングをしてから高速リーディングをすると、普通に読むよりも小説などは世界に入り込めると言われた。そのせいかどうかはわからないが、読んでいて涙が止まらなかった。



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2009年2月13日金曜日

038 / 082 傭兵の生活

10点満点で、8点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・1時間半程度

戦争物5作目、傭兵もの2作目。今回も高部氏の著書。
「戦争志願」とは違い、こちらは特定の戦場について掘り下げて書いたものではなく、センテンスごとに雑記を纏めたもの。とはいえ、どうやら書いているのはカレン独立戦争に参加している最中のようで、「クラブのねーちゃんから『元気?今何してる』とメールが来て、『元気だけどただいま戦闘中』と返事した」とか、笑えるのやら笑えないのやら妙な緊張感とユーモアがある。

後半にはイラクへの自衛隊派遣に結構な分量で触れてあり、著者の基本的なスタンスは自衛隊派遣大いに結構、ただしイラクに安全地帯などない、行く以上は多国籍軍と同等の位置づけで、同等の義務と責任を負って行け、と言うもの。政治家はそのための環境作りをすべきであって、つまらない国内事情で「闘えない組織」を送り込んでも、無駄に自衛隊員の命を危険にさらすだけで、世界中から笑いものにされるだけ、と主張している。大いに同感だが、残念ながらこの提言が活かされた気配はないようだ。

基本的にはエッセー集なので、割と気楽に読める。現場で闘う傭兵たちがどういう精神の持ち主なのか、よく伝わってきて面白い。しかしこれも、胃腸炎で仕事を休んでるときに読む本ではないな。



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037 / 081 戦争志願

10点満点で、7点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・1時間半程度

シントピックリーディングを意識した2冊目の本。とはいえ、太平洋戦争はいささか食傷気味なので、今度は毛色を変えて現代戦について。

著者は元航空自衛隊の現役傭兵(今も現役だろうか?)で、生々しい戦場経験を綴っている。他の著書でも感じることだが、生々しい割にはいくらか乾いた、血の臭いはあまり感じない文章。意識してそう書いているのか、著者の文体なのか。

著者が空自を除隊してから初めて戦争に行くまで、そして最初の戦場だったアフガニスタン、カレン独立戦争、ボスニア内戦と、特にテーマを決めて語るわけでもなく淡々と進むその記述が、かえって迫真性を高めている気がする。

戦争がいいことか悪いことか、傭兵が善か悪かは別として、著者には一貫して「戦うこと」の強さを求める姿勢が読み取れる。一つのことに邁進する男は、強い。

まあ、胃腸炎で仕事を休んでる日に読むような本ではなかったが。



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036 / 080 日本兵捕虜は何をしゃべったか

10点満点で、8点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・1時間半程度

同じテーマの本を連続して読むことでより理解度が増すという、シントピックリーディング。
そんな名前をつけなくとも当たり前のことだとは思うが、ここ最近太平洋戦争物を続けて読んだので、もう一冊読んでみた。

著者は米公文書図書館などから丹念に資料を当たり、捕虜となった日本兵が何を喋ったのか、それにより作戦にどのような影響があったのか、細かく調べている。読後何より痛感したのは、当時も今も、危機管理という面において日本がいかに変わっていないのかということ。

当時の日本軍は、悪名高い戦陣訓にあるとおり、捕虜になることは恥であり、捕虜になるくらいなら死を選ぶべきであり、捕虜となった以上帰国しても処刑されるだけだという教育をしていた。そして、捕虜になると残酷な拷問を受けたあげくに処刑されるだろう、と。

おそらくそれは、当時の日本軍が捕虜に対して少なからず行っていたことなのだろう。だからこそ日本兵には、捕虜になるよりも死を選んだものが多かったし、捕虜になった後は困惑している。「捕虜になるべきではない」から、「捕虜になるとどうすべきか」を教えられていないし、「捕虜になれば拷問される」はずだから、食料を与えられるだけで「あまりの厚遇に感激」するし、「捕虜になれば帰国しても処刑されるだけ」なので「帰国することを考えず、知っている情報はみな喋る」のだろう。

「行動を起こす前から失敗することを考えるな」とはよく言われる言葉だが、失敗することをまるで考えないのも愚の骨頂。しかし残念ながら、現在の日本では失敗の可能性を指摘することは消極的と言われるし、成功か失敗かの2面でのみ評価して行動するか否かを決めるし、行動する際は失敗した場合のフォローを考えない。こういうケースが多いのではないか。

内容は純然たる太平洋戦争について書いてあるのだが、むしろビジネス書として読んだ方が価値を見いだせるのかもしれない。



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2009年2月10日火曜日

035 / 079 超・入門 科学する麻雀

10点満点で、8点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・2時間半程度

前著「科学する麻雀」をよりわかりやすく、具体例と解説主体に記載したムック本。
数学的、統計的に最善手を考察するというスタンスは、「マネー・ボール」のビリー・ビーンに近いものがある気がする。

きちんと考察してある内容なので、信用できる。この本の通りに打っていけば、確かに強くなれるだろう。

記述は前著よりもわかりやすく、きちんと読む気になれる。どうでもいい対談などが入っているのは好みではないが、ムック本だから仕方ないか。巻末のプロによる書評に「正しいかもしれないが、この打ち方で面白いのか?」というものがあったが、いいところをついている気がする。とはいえ、俺などから見れば、勝てる打ち方はそうでない打ち方よりも面白いことに間違いない。

プロによる書評は、感情論に走り論理性に乏しいものがほとんどだったが、その中で異彩を放つのはこの一言。馬場裕一氏の、「麻雀の理論面を追求して発表することは、麻雀プロの役割じゃなかったの? それをプロ外の人にされてしまったことに、麻雀プロ界は猛省せざるを得ないよね」と。まさにそうだと感じるが、そう思えるプロがいったい何人いることか。



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034 / 078 科学する麻雀

理解できなかったので、採点不能。

準備、予習、フォトリーディング・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・60分程度

フォトリーディング集中講座に持ち込んだ本。こんな本を持って行くのは俺くらいのもので、恥ずかしくて鞄から出せなかったが、往復の電車で読んだ。

東風荘の膨大な実戦データを統計処理して、悪形テンパイでも即リーチは得か損か、ソバテンの危険度はどの程度かなど、一般的に言われているセオリーが正しいか否か、数学的に検証している。その理論、グラフなどは読み飛ばしてしまったけれど。

「状況による」といった逃げ方をせずに、「こういう点棒状況なら攻め、そうでなければオリ」など、具体的に書いてあるのがいい。打ち方に一家言持つ人には抵抗あるだろうが、俺はむしろ、データを裏付けとして主張しているだけ、他の麻雀戦術書よりもはるかに優れた本だと感じた。

問題は、数学的な素養がないと若干難解で、読むのが苦痛になってくることか。
後述の、「超・入門 科学する麻雀」のほうがお薦めできる。



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033 / 077 Aクラス麻雀

ちゃんと読まなかったので、採点不能。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・2時間半程度

麻雀の神様、阿佐田哲也の定番書。
誰が言ってたか思い出せないけど、「桜井章一はツモ上がり重視、阿佐田哲也はロン上がり重視」というのを見たことがある。それを裏付ける、当たり牌を引き出す技術がふんだんに書いてある。

書いてあることは割とまっとうなことが多く、「この流れではこう」とか、そういう応用を利かせづらいことはあまり書いてない。それよりむしろ、「早めにこの牌を切っておけば、待っていると思われにくい」とか、割と具体的な応用を利かせやすいことが書いてある。

とはいえ、「このメンツ構成なら有効牌はこれとこれ、どちらの方が多いので・・・」といった記述が多く、考えるのが面倒なのでほとんど読み飛ばしてしまった。なので、この本の価値が読み取れたとは思えない。仕方ないか。

俺にはちょっと高度だったな。麻雀が強い人たちは、有効牌なんて数え上げなくとも見ただけでわかるのだろう。



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2009年2月9日月曜日

032 / 076 一発逆転!ワタナベ式記憶術

10点満点で、7点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・2時間程度

その気になれば30分で読めそうだが、エクササイズがあるので、それをやりながらだと2時間でも足りない。途中端折りながら読んでこの時間。

一般的な記憶術で紹介される、関連づけ、語呂合わせなどの技法が解説してある。秀逸なのは、単に技法を紹介するだけではなく、具体例が実用的であること。たとえば憲法の条文を覚えるものであったり、脳の構造を覚えるものであったり、資格試験や通常の学習に役立てるための方法として書いてある。

きちんと読まなかったから、応用できるほど理解できたとは思えないが、確かに強力そうな方法。試みてみる価値はある。



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2009年2月5日木曜日

031 / 075 空母零戦隊

10点満点で、7点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・2時間程度

海軍の戦闘機パイロットとして、零戦を駆って太平洋戦争を戦い抜いた著者の手記。俺に太平洋戦争の知識がないため、著者がどんな状況で出撃していったのかがわからずおもしろさは半減してしまったが、当時全戦で戦った兵士たちがどんな心境だったのか、よく伝わってくる。

開戦当初は日本中が戦争を歓迎していた感のあること(だから、軍部の暴走だというのは俺は嫌いだ)、そして鍛え上げられたパイロットたちが戦果を上げていく中、次第に戦況が悪化して劣悪な状況に陥ること。特攻隊。終戦。至る所に著者の心境が書いてあり、仲間を多く喪ったことの悲しみが伝わってくる。

著者自身、特攻命令を受けながら、基地への到着が遅れたという偶然で出撃を免れており、特攻隊の記述は感情がこもっている。爆薬を半田付けして落ちないようにすることについて「途中で放棄して逃げてくるとでも思っているのか」と憤慨する様。特攻隊として出撃する朝、准士官が「爆弾を命中させれば生還してよいか」と問うたことに対する宇垣の「まかりならぬ」の一言。そして、玉音放送後の宇垣特攻について「自決するなら一人で、部下を巻き込むな」との一言。

特攻により熟練パイロットを喪い、攻撃どころか編隊飛行すらままならぬ状況に陥っている描写などを読むと、特攻がどれだけ馬鹿な作戦だったか思い知らされる。国のために散っていった若き戦士たちの、なんと貴重なことか。

大局ではなく、前線の心境を知るにはよい本。



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2009年2月4日水曜日

030 / 074 昭和の名将と愚将

前提知識が追いついていないので、採点不能。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(高速リーディング)・・・1時間程度

半藤一利氏と保阪正康氏の対談集。満州事変~太平洋戦争の間の、日本軍にいた指揮官、参謀たちについて名将/愚将のカテゴリ分けして語っている。

残念ながら基礎知識が不足しているため、彼らが語っている内容について、半分どころか2割程度しかわからなかった。そもそも知っている人物が少なく、誰でも知っているような石原完爾、米内光政、山本五十六、辻正信、牟田口廉也、大西瀧治郎・・・あたりの人物しかわからない。なので、何について語っているのか、どういう立場でどうすべきだったのか、そのあたり行間を読むことが全く出来なかった。

この本を読むのは、まだ早かったな。

特攻の町、徳山に生まれ育ったものとしては、大和特攻の出撃説得と、特攻隊についての部分は興味深く読んだが。



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029 / 073 ルワンダ中央銀行総裁日記

10点満点で、9点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読書)・・・2時間半

面白かった。
独立間もないアフリカの小国ルワンダに、国際通貨基金の要請で総裁として派遣された著者が、崩壊寸前のルワンダ経済を自立させるまでの話。

革命軍幹部がそのまま就任したような大臣たちが、外国人商人にいいようにあしらわれる中、著者が奮闘する様が活き活きと描かれている。

狡猾であったり愚鈍であったり、どうしようもない人物も少なくないが、多くの人物に共通しているのは「教育」の重要性。決して愚かではないが、適当な教育を受けていないために政治や経済がわからず、そのため外国人に好きに振る舞われたり、あるいは目先のことしか見えなくなってしまったりする登場人物たちが、著者と話し合うことできちんと理解し、また自分の考えをしっかり持っていることに著者が驚かされたりと、「知識不足」と「愚鈍」との間には大きな違いがあることがよくわかる。

著者はさまざまな苦労を重ねるが、聡明な大統領に恵まれ、すべきことを迅速に実行できた環境があればこその成功だろう。6年の任期を終えて帰国する際、国内各地から人が集まり、また帰国後も民芸品が送られてくるなど、著者がいかに必要とされ愛された人物かよくわかる。その退任も、「中央銀行の総裁はその国の人間がなるべき」と、実に潔い。

1972年の出版だが、この本の出版後数年でクーデターにより政権が転覆し、10人に1人が殺されたという凄惨な内戦が発生してしまったことが実に惜しい。もしかしたら、著者があと10年総裁として手腕を振るっていたら、ルワンダは今頃南アフリカに肩を並べるほどの経済発展をしていたのかもしれない。そう思えてくるほどの感動があった。

図書館で借りるしか読めないだろうが、是非読むべき本。ただし、会計に関する知識がないと、わからないところは多いと思う。少なくとも俺にはわからない箇所がかなりあった。



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2009年2月2日月曜日

028 / 072 情報は1冊のノートにまとめなさい

10点満点で、6点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(スキタリング)・・・45分

情報整理術の本。俺はありとあらゆる物について整理が苦手なので読んでみた。
キャッチコピーは「ローテクで管理」だったか。仕事もプライベートも全部1冊のノートにメモをして、必要な資料なんかも全部貼り付けてしまう。そういう方法を採ることで、「少なくともノートを見れば情報がある」状態を作り出すという発想は、面白かった。

問題はその情報を検索する手段。著者は、インデックスをテキストファイルで作成し、それを検索すればよいと主張している。さて、面倒くさがりの俺に、そんなことが出来るかね。

とても自分には向かない方法だと気づいてしまったので、途中からは流し読み。ま、こういう読み方が出来ることもフォトリーディングの効果なのかな。所要時間のほとんどは、前半の「ノートを1冊にまとめる効用」について使っている。



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2009年2月1日日曜日

027 / 071 プロ技術者になる!エンジニアの勉強法

10点満点で、6点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(スキタリング)・・・45分

昨日本屋で買ったばかりの本。今朝方フォトリーディングして、さっき読んでみた。

タイトルの付け方が悪い。勉強法なんてほとんど書いておらず、エンジニアはこうあるべきだという論、それとエンジニアを使う側はこうあるべきだという論、それがほとんど。内容は面白く、なるほどそうかと感じ入ることも多かったが、タイトルと内容は合っていない。

最初はテクニックではなくストラテジの本かとも思って読んだが、どちらでもなかった。
これからエンジニアを目指す人、エンジニアはどうあるべきか悩んでいる人などが読むにはいいだろう。そういう人が手に取るタイトルかというと疑問だが・・・もっと先に読むべき本がありそうなタイトルだし。



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026 / 070 1分間で10ページ 即席速読術

具体的なエクササイズがついている本なので、やらないで採点は出来ないから、評価しない。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・5分程度
活性化(スキタリング)・・・30分

速読の基本を解説し、自宅でできるエクササイズを紹介している。
書いてあることはまっとうで、なるほどこれなら速読できるだろう、という気がしてくる。

この本で求めているのは1分間に5000字程度、普通の人の5~10倍あたり。さまざまな速読情報を見る限り、普通に読書速度を上げて行くにはこのあたりが限界らしいので(これ以上は潜在意識の世界になるらしい)、逆に書いてあることは信用できる。

とはいえ、フォトリーディングの手法と並行してトレーニングするのもどうかと思うので、とりあえず読んだだけ。
自分ではトレーニングしないが、人に薦めるならこの本を薦める。



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