2009年2月13日金曜日

038 / 082 傭兵の生活

10点満点で、8点。

準備、予習、フォトリーディング、調査・・・10分程度
活性化(普通に読んだ)・・・1時間半程度

戦争物5作目、傭兵もの2作目。今回も高部氏の著書。
「戦争志願」とは違い、こちらは特定の戦場について掘り下げて書いたものではなく、センテンスごとに雑記を纏めたもの。とはいえ、どうやら書いているのはカレン独立戦争に参加している最中のようで、「クラブのねーちゃんから『元気?今何してる』とメールが来て、『元気だけどただいま戦闘中』と返事した」とか、笑えるのやら笑えないのやら妙な緊張感とユーモアがある。

後半にはイラクへの自衛隊派遣に結構な分量で触れてあり、著者の基本的なスタンスは自衛隊派遣大いに結構、ただしイラクに安全地帯などない、行く以上は多国籍軍と同等の位置づけで、同等の義務と責任を負って行け、と言うもの。政治家はそのための環境作りをすべきであって、つまらない国内事情で「闘えない組織」を送り込んでも、無駄に自衛隊員の命を危険にさらすだけで、世界中から笑いものにされるだけ、と主張している。大いに同感だが、残念ながらこの提言が活かされた気配はないようだ。

基本的にはエッセー集なので、割と気楽に読める。現場で闘う傭兵たちがどういう精神の持ち主なのか、よく伝わってきて面白い。しかしこれも、胃腸炎で仕事を休んでるときに読む本ではないな。



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