2009年1月3日土曜日

003 / 047 海遊びの極意

10点満点で、5点。

この手の本の多くに該当することだが、読者ターゲットが明確になっていない。
内容からすると、明らかに「子供を海に連れて行く親」がターゲットなのだが、いかんせん文体が子供向け。
大人が読んでも子供が読んでも楽しめる本を目指したのかもしれないが、どっちつかずになってしまっている。

内容そのものは悪くない。海に出かけたくなることがたくさん書いてある。しかし、前述のごとき文体なので、逆に冷めた目で読んでしまい「そこまで面白くないだろう」と邪推してしまう。これは俺の性格かな。

海の危険性について、あまり触れていないのも気にかかる。磯遊びなどは転ぶだけで大怪我をする可能性があるし、毒のある生き物だって多い。それに何より、予想もつかない波にさらわれることがあるなど、海は油断すると簡単に死ぬ。その危険性を、もう少しアピールしておかないと、海をなめてしまう読者が出るのではないかと余計な心配をしてしまった。

俺は小さい頃から海で遊んでいたから、危険性などもわかった上で楽しめるが、そうでない人は「海はもっと恐い」と言うことを念頭に読むとよい。海遊びそのものの楽しさは伝わってくる。



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