10点満点で、9点。
活性化(高速リーディング)・・・45分程度
薄い本なので、その気になれば20分くらいで読めたと思う。所々に演習があったり、あるいはじっくり考えて読みたいところがあったので、熟読した。
対象年齢は中学生~高校生程度、平易な言葉とわかりやすい例で、「理解を伴わない学習の弊害」と「理解することに依る応用範囲の広がり方」を説明している。冒頭に紹介された著者自身のエピソード、流れ星の高度の話が興味深く、引き込まれるきっかけになった。
曰く、流れ星はどれくらいの高さを流れているのだろうか、と。地上数百キロか、月との間くらいか、太陽系の中か、恒星間か。答えは当然のように地上数百キロ、流れ星の発光は、物体が大気との摩擦で燃えるときに出るものという説明がある。
ここで著者は、「考えてみれば当たり前の話だ」と気づく。流れ星は、わずか数秒で大空の結構な長さを移動する。光速でも太陽まで数分、恒星間だと何光年もかかるのに、数秒で大空を横切る移動距離なんて、何光年という単位の訳がないじゃないか!
こういうことに気づくと、その時に覚えたことは決して忘れないし、覚えることそのものが楽しくなってくる。他にも多くの例が示されているが、どれもこれも興味深いもの。この本はむしろ、ものを教える立場にある、親や教師が読むべき本である気がする。いい本。
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