2009年5月14日木曜日

103 / 147 非常識な成功法則

10点満点で、7点。

活性化(スキタリング)・・・45分程度

「目標達成する技術」を咲に読んでいなかったら、おそらくかなり辛い採点にしただろう。基本的には精神論であり、(ビジネス書の大半はそうなのだが)科学的な根拠に乏しい、「こうした人はうまくいってる」ことを羅列している。「こうしたけどうまくいかなかった」人がどの程度いるかが示されないと、一概に信頼できる話ではない。

とはいえ、俺もフォトリーディングという「潜在意識を使って」本を読む手法を学んだ身だし、演習でも実際に「考え方一つで、得られる情報量が圧倒的に増える」ことを体験したから、現時点では積極的な否定もしない。

何より、本書に書いてあることは、基本的にどれもこれも気の持ちよう一つで実行できる。お金がかかる話でもなく、今手がけている仕事に何らかの負担をかけるようなものでもない。「殿様営業」などはまた別の話だろうが、それはケースバイケースで、このスタンスで売れるものを売っている人が実行すればいいこと。うまくいけば儲けもの、と考えれば、投資効果の高い本かもしれない。

気になったのは、著者の個性なのだろうが、上から目線で口語調の文章で書かれていること。もちろん「成功者である著者が、非成功者である読者に向けて」書いた本だから、上から目線になるのはやむを得ないのだろうが、のっけから「この本は売れなくてもいい、カネならいっぱい持ってるから」という書き方をしてあるのは、単に最初からエクスキューズを用意しているだけに思えて仕方なかった。

しかし、、、こういう本ってどれもこれも、基本的には独立を促しているし(会社勤めの身では収入の上限なんてしれているから当然なのだろうが)、そもそも文系職しか相手にしていない気がする。エンジニアの端くれとして、現代日本の繁栄は製造業が担ってきたと信じている身としては、エンジニアが金銭的に成功するためのビジネス書がもっと出てきてほしいところ。



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