2009年5月17日日曜日

107 / 151 裏方

10点満点で、7点。

活性化(普通に読んだ)・・・3時間程度

小説を読むように、フォトリーディングだけしてトリガーワードの抽出も質問作りもせずに読んでみたら、思ったより時間がかかった。普通に読んだときと同じかもしれない。

本書はプロ野球の世界で裏方といわれる、日の当たらない場所で選手あるいはチームを支える男たちの実像を、鮮やかに描き出している。審判、トレーナー、グラウンドキーパー、ブルペンコーチ、グラブメーカー、スコアラー、そしてスカウト。審判とグラウンドキーパー、そしてグラブメーカーはチームに所属しているわけではないので別だが、それ以外の職はほぼ1年単位の契約、いつ職を失うかわからないリスクを背負いながら仕事をしている。それでいて多くは二軍選手よりも収入が低く、そして日の目を見ることもない。

しかし本書からは、そういったくらい要素ばかりではなく、その中でも職人としての誇りを持ち、信念を持ち、自らの力で選手あるいはチームを支えている男たちの力がよく伝わってくる。おそらくこれはプロ野球に限らず、プロスポーツあるいはショービジネスすべてに共通していることなのだろう。

光の当たらない男たちに光を当てた、本書の価値は素晴らしい。



にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

0 件のコメント:

コメントを投稿