区民プール開放のポスターを見かけた聡子。夏休みに入った真修に、プールに行こうかと提案する。
誘ったはいいが、自分の水着をどうするか悩んだ聡子は、一緒に泳がず「見ているだけ、運転手 兼 監視員」というスタンスで行くことにする。一緒に遊んでいれば、端から見ると完全に母と子のふれあいだし、知り合いも来ているかもしれないし・・・と自分に弁解する。
真修が遊んでいると、菜緒たちのグループがいた。一緒に遊ばないか、と声をかけられたので聡子に許可を貰いに行く真修。いちいち許可なんて取る必要ない、と聡子。遊んでいる真修がきらめいて見える。
他の子が遊んでいる水鉄砲で濡れてしまう聡子。念の為持ってきた水着に着替えていると、菜緒に声をかけられる。以前真修を練習試合に連れて行ったときに見られていたらしい。動揺しつつ、自分のことを「ご近所さん」と紹介する聡子。
菜緒は、和樹を家に誘いたいりおんに、一緒に来てくれないかと言われる。真修はどうする、と聞き、誘ってみればと言われたので声を掛けるが、真修は聡子を横目で見て戻らなきゃ、と答える。
その聡子は、先程の子の水鉄砲を、今度は避けたと思ったらプールに落ちてしまう。どうぞ、と自然に手を差し伸べる真修。体重差があるから無理、という聡子に「大丈夫です」と手を伸ばし続ける。
プールを上がり、今度は遊び道具を持ってこよう、と聡子。いつでも行こう、と優しく言う。プールだけじゃなくて、花火にも行こうと約束する。自然に腕が触れ合う。それを複雑な表情で見つめる奈緒。
聡子が帰宅すると、父親が待っていた。
【感想・考察】
プールに行こうと言い出したのは、前回そばに居てやろうと思ったからだろう。真修の家庭環境を見て、「普通の子供の喜び」を得ることが少ないと判断し、それを埋めてやろうと思ったのではないだろうか。真修だけを連れてきて、弟は連れてきていないのが気になるが、一応誘わせたのか、何も言ってないのか。多分後者だろう。真修の知り合いに会うことを恐れ、実際菜緒に声をかけられたときに慌てているから、「プールに連れてくる」ことが普通ではないことには気づいているはず。
弟は塾にも行っているし(普通は逆だ)、友達の家で遅くまでゲームをしてくる、そういう自由を持っているから、真修とは環境が違うと判断したのだろうか。
まあこれ、性別が逆だったらすぐ通報だからね。聡子と真修の組み合わせだって、家族じゃないと知られ、周囲の誰もが知っている関係でないのならば、通報されてもおかしくない。
直接の描写はないけれど、後々一番響いてくる行動だと思う。第1話の、一泊させたのは別として。アレはぶっちぎりNGだけど、でもあの夜がないと、この話は始まらないから。
楽しそうな真修を見ての聡子は、親が子供を見ている視点だと思う。子供同士で楽しそうに遊んでいる、それを見るのが一番幸せという感じ。おそらく真修は、そういう世界をあまり知らないのではないかと感じていて、それを与えることが出来たのが嬉しいのだろう。
菜緒の態度は明らかに真修が気になっているのだろうが、恋心を抱いているのかと言うとそうでもなさそう。ちょっと気になる、がやや強い感じか。最終的には真修に強い恋愛感情を抱くことになる登場人物なのだろうけれど、真修と聡子の関係以外目に入らないので、俺にとってはモブでしかない・・・
プールに落ちた聡子に手を伸ばす真修は、優しさと嬉しさでいっぱいの表情をしている。聡子の役に立てるという喜びと、同じプールで遊べている喜びだろう。落ちただけとは言え、聡子が一緒に遊んでくれたように思えたのだろう。
またプールに来よう、いつでも行こうと言う聡子は、心から真修の笑顔をたくさん見たいのだろうと思う。これは母性だろうなあ。
最後に一コマ登場した父親は、弟には似ているが、真修には似ていない。
弟に遼一という名前をつけたことと言い、真修とは血の繋がりがないことを暗示しているのか。
第25話のネタバレ感想
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第8話が収録されている2巻はこちら。
19話から月刊アクション(双葉社)から週刊ヤングマガジン(講談社)に月イチ連載で移籍した関係で、4巻までは双葉社と講談社の両方から出ているが、カバーデザインも収録内容もすべて同じだそうで。
双葉社 | 講談社 | kindle |
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