彼氏の愚痴をこぼすりおん。嘘をつかれた、既読無視されてる、といくつも不満を言うりおんに、嘘をつかれたのが嫌なんだったらそれだけ言えば、とアドバイスする奈緒。言葉が深い、南中の母だ、と言われる菜緒。実はラジオの受け売りだったりする。ラジオを聞きながら、私もなにか相談を送ってみようか、と考えて、真修の横顔が浮かんでくる。
ラジオの中で、「大事なのは何を言うかじゃなくて誰が言うか」という言葉を聞いて、私は誰かの役に立ってると思う。
塾の自習室で真修と会った菜緒。真修がスマホばかり見ているのを見て、なにか悩みがあるのか、と声を掛ける。若干恥ずかしいからな、と答える真修。偶然会って久しぶりに連絡取れるようになった友達がいるけれど、以前はどうでもいいこととか簡単に喋れていたのに、今は緊張する、と言う。もしかしてこないだ授業中に笑ってたのも?と水を向けると、驚いて顔を赤く染める真修。相手が女子と聞いて、真修が女子のことで悩むとは意外、と言う菜緒。全然そういうのじゃない、と焦る真修。
うまくアドバイスできなかった、力になれなかったと思う菜緒。ラジオに相談を投稿する。ラジオで帰ってきたアドバイスは「病もうよ」「モヤモヤを楽しめ」
早速真修にそれを告げようとするが、一人悩んでいる真修の表情を見て、楽しめなんて言えるわけない、と思い直す菜緒。噛みながら、「もういっしょ(噛んだ)会って話しちゃえばいい」と言う。驚いた真修の表情を見て、やはり私の言葉じゃ駄目だと思うが、真修はずっと考えてくれてたが嬉しかった、と返す。
帰り道、自分の言葉が届いた、良かったと思いながら心が痛む菜緒。
真修は聡子に、通話はできませんか、とメッセージを送る。
【感想・考察】
聡子でも真修でもない人物の視点で話が進むのは久しぶり。第3話以来かな。あのときも菜緒視点だった。
菜緒は真修に対する聡子以外の、年齢相応の相手として重要な扱いなんだろうけれど、うん、どうでもいい。真修の心の中では、聡子以外の女性はモブだから、君の思いは届かないよ。
この話、雑誌連載版と単行本ではちょっと違うらしい。雑誌連載版では、菜緒は真修が思い悩んでいる相手は女性だと気づいていないとか。相談内容からラジオパーソナリティはピンときたものの、菜緒は最後まで感づくことなく、単に真修に「直接話しちゃえ」とアドバイスを送っておしまい。プールで聡子に何かを感じ取った菜緒の反応からは考えにくい鈍さで、これが単行本で修正されたみたい。単行本ではごく自然になり、また奈緒が真修に恋心をいだいていることもわかる。
真修は菜緒と話をしていて照れているが、ここで初めて自分の感情が恋愛感情だと意識したんじゃないだろうか。今まではただ会いたい、話をしたいと思っていただけだが、それは恋愛感情によるものだと、この時はっきり認識したのだと思う。そしてそれだけに、なおのアドバイスに素直に感謝して笑顔を返している。報われないけど。
うーん。やはり聡子でも真修でもない視点だと、読後感があっさりしてるな。
完全にこの二人の虜になってしまった。
第25話のネタバレ感想
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第17話が収録されている4巻はこちら。
19話から月刊アクション(双葉社)から週刊ヤングマガジン(講談社)に月イチ連載で移籍した関係で、4巻までは双葉社と講談社の両方から出ているが、カバーデザインも収録内容もすべて同じだそうで。
双葉社 | 講談社 | kindle |
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