10点満点で、7点。
陸自の空挺隊からアメリカ海兵隊へ入隊し、イラク戦争を戦った著者による手記。一兵士の視点から見たイラクがリアルに感じ取れる。一度殺し合いをした相手に武器を与える割り切れなさ、そして自分たちが治安を守っているという誇りと現地人に対する不安。きれい事ではない、本当の戦場が読み取れる。高部正樹氏の著書よりも、部隊全体のことなども書いてあり、状況がわかりやすい。もっとも、正規兵の著者と傭兵の高部氏とでは、視点が違うのも当然だが。
個人的に一番面白かったのは、ブートキャンプのくだり。空挺出身の著者が音を上げる過酷さ、追い詰める鬼教官。確かに、あんなところで教官をやってたら、50過ぎたってビリー隊長みたいな体だよなあ、と妙な感心をした。
敵兵を殺害する描写などもあり、そういうのが苦手な人には向かないだろうが、戦場の空気を感じ取ってみたい人にはお勧め。
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